学生団体BeUのメンバー林 利遥氏が語る常識にとらわれず、行動を起こす心意気とは

By 坪内 陽太

2018.03.23  

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こんにちは!マジマガです!
皆さんは世の中の常識にとらわれて、折角のチャンスを失ったことはありませんか?今回は常識にとらわれずに、自分の可能性を信じて行動を起こしているBeUメンバーの一人林 利遥さんを取材しました。*BeU関連記事はこちら→①代表:名田憲史氏へ取材団体メンバーへ取材

 

林 利遥(はやし としみち)慶應義塾大学法学部2年生

大学生の発達障害者支援学生団体団体BeUのメンバーであり、BeUから「ミスターサークルコンテスト」にも出場。

少年院や刑務所に入ってしまった発達障害の方の社会復帰について学ぶとともに、薬物中毒や少年院経験を持った人と一般の人の垣根をなくすべく活動している。

 

自分をしっかりと理解して見つけた行動力


 

―現在は主にどのような活動しているのでしょうか?

現在は大学生の発達障害当事者を支援する団体のBeUで活動しています。また、全国の大学生のサークルや学生団体の人のミスターコンテスト「ミスターサークルコンテスト」にBeUから出場しています。理由は、僕には「常識にとらわれずに、多様な生き方を送れる世の中にしたい」という想いがあるからです。それをより具体化する手段として、これらの活動をしています。

 

―BeUとミスターサークルコンテストでは具体的にどのような活動をなされているのですか?

BeUでは主に二つの行動をしています。一つ目は大学生の発達障害当事者の会をやっています。具体的には発達障害の大学生たちが集まって、お互いの学生生活や、就活での悩み、また発達障害を持つ人たちが抱えやすい問題について話し合う場を提供しています。二つ目は発達障害の子供を持つ保護者に向けてのイベントを開催しています。当事者と保護者では抱える悩みが全然違うため、保護者を対象にした保護者会や、発達障害のことをより知ってもらうための勉強会を企画しています。
ミスターコンテストの方ではTwitterやInstagram、showroomという動画配信ソフトを使って自分の趣味についてや、自分が感じる常識に対しての違和感を発信しています。

 

―なるほど、では常識にとらわれずに、多様な可能性を開くような生き方をするためにBeUやミスターサークルコンテストの活動をしようと考えたのはなぜですか?

BeUに参加しようと思ったのは、発達障害の方の可能性を開くとともに、同じような経験をした人の力になれるような活動がしたいと思ったからです。大学1年生のとき、営業のインターンに参加したり、ホテルのウエイターのアルバイトをやりました。しかし、全く仕事が出来なくて、「今のままだと、就職しても自分は上手くいかない」と考えるようになりました。もともと友達に冗談半分で「お前、ASD(自閉症スペクトラム)じゃね?」と言われていたのですが、自分自身のインターンやアルバイトの経験から、早くはっきりさせておいたほうがいいだろうと考え、ASDの診断を受けました。その結果、ASDと診断されました。
診断を受けた後、しばらく不安にかられていましたが、たまたま同じような当事者の方の講演を聞く機会があったんです。その方はADHD(注意欠陥多動性障害)の特性をお持ちの方で、高校時代は遅刻、忘れ物などが酷かったそうです。しかし、芸術のセンスが抜群でした。また、何の抵抗もなく外国のインフラが発達していないところに行って学びを周囲に還元することもできる方でした。その方の旅のお話を聞いて、「発達特性のある人だからこそできることがあるのではないか?」と感じ、自分自身でもアクションを起こしてみたいと考えました。
ミスターサークルに出場しようと思った理由は2つあります。一つ目は絵にかいたようなイケメンじゃない人がミスターに出ることによって違った価値を提供できるのではないかと考えたからです。二つ目はイケメンとは対極の位置にいた自分に対するリベンジをしようと考えたからです。自分はもともと短髪眼鏡の人間でした。ファッションセンスもなくて、友達と遊びに行くときに集合場所で開口一番「ダサッ!」と言われたこともありますし、恋愛に関しても経験がありません(笑)。でもそんな人でもミスターに出場することによって、それ自体が価値になって周りの人にも影響を与えられると信じています。また、これも先ほどお話した、常識にとらわれないことを具現化したものをミスターサークルコンテストでの発信によって伝えられるのではないかと思いますね。

 

 

将来は自己実現のためになるきっかけを作っていく


 

―ありがとうございます。ではそこから将来やりたいことというのはどういうものですか?

 

前科を持っていたり、少年院を経験した発達障害のある方の支援をもっとやっていきたいと考えています。僕はもともと刑事司法の問題に興味があって法学部で学んでいるのですが、今は特にこの分野に興味があります。薬物依存の方や、罪を犯してしまう人の中には発達障害の人がとても多いといわれていますが、彼らは前科と、発達障害の二重の足かせを背負っています。その二つは社会で生きることに対する息苦しさを感じる大きな原因となっています。発達特性が出てしまうことによって、就職してもうまく働けないことが出来ず、結果的に再犯のスパイラルにはまってしまう人が多くいます。ちなみに、公式な統計上では、刑務所に入る方の精神面の疾患や障害は精神障害という形でしか出てきませんが、実は、その7割は発達障害を持っているか、その可能性がある人達といわれています。そういう人たちってもともと自分の特性上の生きづらさを抱えているからこそ、刑務所に入ってしまったという見方も出来ると思います。
前科を持っていたり、少年院を経験した発達障害の方というのはそれだけで価値があると思います。というのも、普通に大学に通っている僕らからすれば違った人生を生きていてそれ自体に価値があるからです。生きてきた経緯は様々で、時には非行や、家庭内の問題を経験した人もいます。でも、その人たちは普通に生活している僕らとは全く別の世界にいるわけです。だからこそ話を聞く価値があると思いますし、僕たちがそれを「学歴がないから」という理由で上から目線で見てはいけないと思います。僕も何回か彼らと話しましたが、本当に色々と勉強になることばかりでした。だから、そのような人たちがしっかりと自己実現をしてそれによって社会に貢献できるようなきっかけを創れたらいいなという風に考えています。

 

 

これからの時代を作るのは今の大学生


 

―ありがとうございます。それでは最後に読者に向けて一言お願いします。
これからの時代を作っていくのは僕たちです。そして、これからの時代はどんどん変化していきます。資本主義のシステムも高度化してきていることで、今までの常識でうまくいっていたものが上手くいかなくなる世の中がくるのではないでしょうか。そのような時代の中で、同じ物差ししかないままだと、落ちこぼれる人が増えてしまうと思います。ただ逆に崩壊していくということは物差し自体が変わるチャンスだと思います。一面的ではなくて、もっと多面的な物差しが必要になってくると思うんですよ。だからこそ、自分自身の可能性や、得意なものってなんだろうなっていうのを僕たちの世代は前の世代より、考えていくことが必要ですね。

また今の日本では、周りに自分のやりたいことを言いづらいことがあります。例えば得意なことを得意っていえばナルシスト扱いされ、好きなものを好きっていえば、オタクって言われてしまう。僕はそういう考え方はしたくないですし、そういったものが夢とか自分の将来やりたいことに対する出発点だと思います。それを育てることが出来れば、すごく人のためにもなって、自己実現にもなります。だけど、周りに、もしそれを認めて応援してくれる人がいなくて、やりたいことや思っていることが出来ないと苦しい思いをしているのであれば、自分の周りのコミュニティだけでなく、自分のことを応援してくれる人を探してみてください。応援してくれる人は絶対います。僕はそういう人であり続けたいと思っていますし、ぜひ自分のやりたいことを諦めずに、行動する中で応援してくれる人を探していくことが大事だと思います。

やりたいことがないっていう意見をよく耳にしますけど、それは行動することによって生まれることです。だから、自分の興味関心を少しでも持ったもの、それがやってみてやっぱ違ったとか、うまくいかなかったでいいと思います。失敗は価値だと思うので、だから興味を持ったことに対してはどんどん行動を起こして、そこから自分の将来について考えればいいのではないかなという風に思います。

 

編集後記

インタビューをしていて林さんとは共感できる部分や尊敬する部分がありました。正直僕自身、みんながやってるから/やってないからという常識にとらわれて行動できていない部分もあると発見出来て人生観がまた変わりました。みなさんも「失敗は価値」という言葉を座右の銘にし、今動けていなくてもこれから動いてみましょう!
*BeU関連記事はこちら→①代表:名田憲史氏へ取材団体メンバーへ取材