日本の就活システムをぶっ潰したい!青い炎をたぎらせた徳山氏が目指す真の新卒採用市場とは

By 小林莉沙子

2017.11.15  

0

 

本気はいたるところに落ちている。

こんにちは、マジマガです!

皆さん、「就職活動」についてどう思いますか?

すでに就職活動を終えてホッとしている人や、まだまだこれからで不安でいっぱいの人もいると思います。

今日は日本の就活システムに問題意識を持ち、改善を図るため、学生ながら起業した徳山儀亮氏にお話を伺ってきました。

徳山儀亮(とくやま よしあき)

立教大学経営学部4年(休学中)、株式会社Migidonari CEO。大学でのプロジェクト型リーダーシップ涵養授業の運営や海外NPOでの留学プログラム企画・運営、某監査法人子会社での起業家支援活動等を積み、日本の公教育にアントレプレナーシップ教育やキャリア教育が不在であることを憂う。友人が就職活動の際、会社探しにさいなまれる姿を見て、社会に疑問を感じ、学生の職業選択を真に支える新卒採用市場を作るために株式会社Migidonariを設立。仕事を通じて「次世代のための何か」をし続けたい。趣味はフットサル、チェス、暗号通貨投資、音楽鑑賞(ドヴォルザーク大好き)。

僕は日本の就活システムへの復讐のために起業する!!

―え、 復讐って!?日本の就活について問題意識を持ったのはどのようなきっかけがあったんですか?

今年の6月まで僕自身も就職活動をしておりまして、その時に旧知の友人と話したのがきっかけでした。その友人はものすごく暗く死んだ魚のような目をしながら言いました。「就活って結局ゲームだよね。第一志望でもない企業にいかに『御社が第一志望です』って言って内定をもらえるかだよね。」と。個性的で学生生活をいきいきと過ごしていたはずの友人が、就活というトンネルをくぐったらなぜか活き活きさを失ってしまっていたのです・・・!

この友人の変化を目の当たりにして、見せ方の訓練ばかり要求されて学生が職業に抱くいきいきさがおざなりになっている、「就活」という仕組みそのものに対し憤りを感じました。友人の目の光を紡ぐような社会の仕組みなんて変えたい。「自分にとって何が大切で、それを達成するためにどうやって働きたいか」という職業選択に対して、希望をもってもらいたいんです!これがきっかけで起業を決意しました。

―現状の日本の就活のあり方の問題点は何だと思いますか?

僕は2点しかないと思っています。

1つ目は「就活」という名のもと、会社を選ぶことばかりが強調されているという点ですね。「就活」というワードには「自己理解・自己認識」と「会社選び」という意味の両方が混ざって用いられています。前者は自分は何に心躍るか、どういう基準で会社を選ぶかなど自分に対する理解を深めることで、それに対して後者は入社する会社を探すことですね。現状、就活という言葉を用いる時は後者の「会社選び」という側面が求人ナビによってやたらと強調されていて、前者の「自己理解」はそれにとってつけた副次的なものになっていると思うのです。現状、就活という言葉を用いる時は後者の「会社選び」という側面が求人ナビによってやたらと強調されていて、前者の「自己理解」はそれにとってつけた副次的なものになっていると思うのです。」言い換えると、会社選びをする副次的な手段としてただ自己分析をしているのであって、あらかじめ自分で基準を設けてから会社を選んでいるわけではないんですよね。そこが問題であると考えています。社会では「自分の価値観を煮詰めていない学生の自己責任だよね」、という声もあると思うんです。でも、社会が制度設計しないまま学生に自己責任を押し付けるのはあまりに論理が飛躍がしていると思ってしまうんです。だから僕がサービスを作りたいんです!

2つ目の問題点は、高校生が大学生になる時に「自由」のシフトを経験するはずなのに、それに応じた「自由の使い方」に関して社会が学生に全く教育を施していないことです。

まず、高校生までの生活は主として「リベレーション*」としての自由を求める考え方に根ざしていますが、大学生としての生活は「フリーダム*」の自由に依拠するものです。

問題は、その前者から後者へのシフトを誰もサポートしていないと言う点です。

高校生活は受験という抑圧からどう解放されるかということに関して焦点がおかれていたと思うんですけど、大学はなんでも自由にできちゃうじゃないですか。今までは社会がレールを敷いてきたけれど、ここからは自分で選択しなくてはいけないという考え方のシフトを一体誰か教育してますか?現状誰もしていないんですよね!だから今の学生はフリーダム的自由の中でどのように主体的選択をしたら良いのか分からず、適切に「問う」ことができずに職業選択をしているのかなと思います。

なお、学生にフリーダムの使い方を伝えていくとなると、本来的には高校、中学、小学とさかのぼって教育の在り方を変えなければならないと思っています。次世代に何か大きなインパクトを与えようとすると、どうしても根源にある教育に戻ってきますね。これは人生をかけて取り組んでいきたいことです。

*リベレーション Liberation:抑圧から解放されるという自由を意味する。

*フリーダム Freedom:好きなように選択できるという自由を意味する。

 

―「Migidonari」とは?今やっている事を教えてください。
株式会社Migidonariは学生の職業選択を支えるシステムをつくる会社ですが、まだ具体的な事業運営には至っていません。思いを伝える「箱」として、会社の登記を先行して行いました。

今取り組んでいることは企業や学生に対しての徹底したヒアリングです。大手の求人ナビサイトが気づいていない課題を探し出すことを優先して行っております。

 

Migidonariが目指す世界とは

―日本の職業選択のあり方をどのようなものにしたいのかイメージを教えてください。

就職活動という言葉を滅ぼし、学生本位の職業選択を表す新たな言葉を生み出したいです。理由は、先程申し上げたように就活という言葉が二つの意味を混合してしまっているからです。学生が、自分の働く姿にちゃんとした意味付けをして、希望を持った職業選択をするための新しい言葉が必要だと思うんです。

就活に変わる新たな言葉として、現時点では「求職活動」なのかなと思っています。学生が達するべきもののイメージとして、「与えられた選択肢をあまんじて受ける」「会社のリストから選ぶ」のではなく、社会においてこのようなことが必要とされているから自分はそこに向かっていくんだ、という姿勢、つまり「社会に対して職を求める」というのがあって、それを表す言葉として「求職」は合っているのかなと。ただ、もっとキャッチーなものが望ましいのであくまで一つの候補ですね。

 

―米国式のように思えますが目指すのはそこですか?

必ずしもそうではないです。アメリカではいわゆる「ジョブ型」の新卒採用が行われていて、これは学生の専攻分野・身につけたスキルと企業に入社して与えられる業務内容を密接に結びつける仕組みです。例えば大学で会計学を先行した学生の場合、基本的には会計に特化した仕事のみが選択できる。職務は細かく規定されていて要求スキルの水準も高い。そうなたときに、職務要件と現状の自分とのギャップを埋めるために長期インターンシップを通じての職務経験が必要になり、そこに皆参加するようになっている。ここにおいて、長期インターンシップへの参加率の高さや学生に社会へのアンテナをはらせる仕組みは大いに参考にはなりますが、ではそれに合わせて日本企業がジョブ型の雇用形態を敷くべきかというとそうは考えていません。

問題はあくまで学生に適切な教育が与えられていないことであって、それを改善するためにはジョブ型・メンバーシップ型は問わないです。

これから事業を行っていくにあたり、企業側のあるべき姿もいずれ「これだ!」と提示していけたらと考えています。

 

今日、若者でよかったということを証明する。

就活情報サイトを見てニヤニヤしたことってありますか?

―ニヤニヤはないですね。

自分の目の前の仕事にものすごくワクワクした状態って、みんなニヤけていると思うんです。でも求人ナビってなんでにやけられないんだって思うんです。もっと「面白いなこれ」とか「将来めっちゃわくわくするわ」ってにやけるメディアがあってもいいのかなと思うんです。求人はつまらない情報で、よくわからない職務要件を見てなんとか知ったかぶりをして選ぶみたいな価値観があまりにも一般的すぎるのかなと思うんですけど、それを絶対変えたいんです。将来の職業選択、可能性ににやつくことのできるサービスを提供したいですし、そんな就活の姿を普通にしたいです。

社会人に就活に対しての疑問を述べると、「まず会社に入って3年くらい働いてみてから考えたら?」と言われることってあると思うんですが、それって本質的な解決にはならないと思うんです。厚生労働省から出でいるデータの新卒の3年以内の離職率30%のうち、恐らく多くはネガティブな理由だと思うんですよ。もし学生のキャリア形成のシステムがより学生本位のものになったら、件の社会人が勧めるような無責任な入社に苛まれる学生は減って、離職率の低下にも貢献できるかなと思います。

これは弊社の名刺の裏面に書いた言葉なのですが、究極的に達成したい目標はこれです。学生をはじめとする若者すべてが「あぁ、今若者で良かった」と思える世界が僕の目指すものです。「社会の中で若者であること」の意味付けってたぶん二つできて、一つは昔の世代が私達に残していった負債を背負う立場としての若者。もう一つは、3000年国が続いていたとしたら、3000年目が一番輝いてる瞬間だぜ、という意味での若者。私は後者の意味で若者に今が一番輝いてる時代だと思って生活してもらいたいと考えています。

 

読者の方へ

ーこの記事を読んでいる方に向けて一言お願いします!

まず、大学3・4年生の皆さんにお伝えしたいのは、就活において一番簡単なことは内定を取ることだという事実です。会社さえ選ばなければ、内定だけは取れる。だから、内定をとることを最重要課題に据えてやっきになるのは不適切な行動だと思います。それよりももっと腹を据えて、自分がどういう人間なのか、何に喜びを感じるのか、この要素は働き方を考える上で確信をもって重要だ」と言えるものは何か、あるいは「この要素は確信を持てないから仮置きして入社してから検証しよう」というものは何か、等にじっくり時間をかけて考えるべきなのかなと思います。

次に、大学1・2年生の皆さん。大学というのはフリーダムな場だけれども、その自由の使い方をあまり誰も明示して教えてはくれません。だから皆さんは何でも選択できる自由の中にいて、全て自分次第だということは理解してほしいなと思います。

何をしたらいいかわからないという人には、一カ月半以上の長期インターンをお勧めしたいです。一週間、一ヵ月だと企業を説明する色合いが強くなってしまうので。長期で働いて、そこの職場でできるだけ多くの社会人と話してみて、イケてる社会人を見つけることかなと思います。職業選択って業界で選ぶことが多いと思うんですが、僕はもっと人で選んでいのかなと思うんです。長期インターンは社会人と会えるこれ以上ない経験で、心の琴線に触れる人を見つけられる良い機会です。もし物好きなら、弊社にぜひ来てくだい!(笑)

あとは、求人ナビを運営してる方がもしこれを御覧であれば、僕は3年後皆さんの脅威になってみせます。既存の業界プレーヤーがつくってきた採用市場を徹底的に創り変えるつもりなので、覚悟していて下さい(真顔)

-徳山さん本日はありがとうございました!

 

編集後記

一見落ち着いた物腰の徳山さんなのですが、インタビューを進めるうちに新卒採用市場にとても熱い想いをもってることに気づきました!まさに「青い炎」。青い炎は赤い炎よりも熱いんですね!誰もがワクワクしながら職業選択ができるような社会を目指す徳山さんの今後のご活躍を応援しています!