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「ホームランを打つ必要はない」普通の学生が会社を創業した話

西本佳蓮 By 西本佳蓮

2017.01.20  

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本気はいたるところに落ちている。

 

こんにちは、マジマガ!のカレンです。

 

「何かやってみたい!」
「起業、スタートアップで働く経験がしたい」

 

このような向上心溢れる学生とよく出会います。

 

しかし、行動に移せている人は会った中でもごく少数でした。

 

「自信が無いから」「自分にスキルがないから」

 

そう思ってためらっていませんか?

 

今回ご紹介する水谷太志さんは、会社を創業した経験を持つ大学生です。

 

「それは、彼がとても優秀な人だからでしょ」

 

そう思った方もいると思いますが、彼はごく普通の大学生です。

 

なぜ普通の大学生が会社を創業できたのか?

彼の考え方や行動は人とどう違ったのか?

 

今回は、「株式会社ふらりーと」を創業した経験を持つ水谷さんに、会社を創業したことについて、お聞きしてきました!

 

何かやりたいけど、一歩踏み出す勇気がない人に是非読んでいただきたい記事です。

 

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水谷 太志(名古屋大学 経済学部4年)

小中と野球三昧。高校でも野球は続けたが、2年生の春で野球部を退部。その後は引きこもってオンラインゲーム三昧の日々を過ごし、全国大会で2位を穫るまでに。
名古屋大学入学後、オーケストラに入部し、3年間クラシックの道へ。
2年生の冬、部活と並行して就職活動を始め、大手メーカー、ITベンチャー、外資コンサル会社のインターンに参加。
2015年10月 – 2016年2月、4ヶ月にわたり、小学生向けプログラミング教室の立上げ・広報・運営2016年3月 – 2016年10月 株式会社ふらりーと副代表
2016年10月 – グリー株式会社に内定承諾(2017年4月より就職予定)

 

「経営」なんてしてないです、今も何なのか分かってないです

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− 水谷さんがふらりーとに入ったきっかけは?

 

就職活動での出会いです。

 

2年生の頃から就活自体はしていましたが、本格的に始めたと思えるのは3年生の夏ぐらいからだったと思います。

 

「就活を始めた」といっても、どんな会社が世の中にあるのか何も知らなかったので、当時は業界とか規模とか闇雲に調べていました。

 

結果、大手からベンチャー、スタートアップと呼ばれる企業、それぞれで数多くのインターンに参加させていただきました。その中の一社のインターン後の打ち上げで「会社を始めた」という学生に出会いました。お酒も入ってて話が弾み、その日のうちに仲良くなりました。

 

後日、自分が名古屋から東京に来たタイミングで彼と再会し、ご飯の席で「一緒に会社やらない?」という話を頂きました。それまで創業したての会社で働くなんてことを考えたことが全くなかったのでその場で即決はできませんでしたが、名古屋に帰る夜行バスの中で「せっかく誘ってくれたんだから、手伝うことができるのであればやろうかな」となりました。

 

それから少し後に名古屋で返事をして、それから1週間で下宿先を出て荷物まとめて東京にあるオフィスへ向かいました。到着して会社の現状を初めて知りました。ふらりーとは、学生2人が始めた会社で誰も経営をやったことがない。領域は決まって入るけれど、まだサービスは出していない。人は2人しかいない。要するに現状は何も無い。そんな感じでした。

 

当時、率直に思ったことは「最初に聞いていた話とは色々と違うぞ」ということでした。
経営とか起業に興味があるタイプでもないので「一応張り切って東京きてみたはいいけど、帰ろうかな…」と思いました。

 

− その状況でふらりーとに参画しようと思ったのはなぜですか?

 

先ほど言ったように「もうこのまま名古屋に帰って、いっそのことなかったことにしようかな」という思いもありました。聞いていた話と違うし、ちょっと騙されちゃったなって思いました。

 

それでも「そんなこと言っても来ちゃったし、手伝うって言ったし、もしかしたら自分の勘違いかもしれないし、1ヶ月本気でやってみてから考えよう」と、そう決めました。

 

その1ヶ月どうでした?

 

面白いくらい毎日色々ありました(笑)

 

まず、自分を誘ってくれた人が抜けた。その結果、ついこの前初めて知り合った代表の齋藤と2人で会社をやりくりしなければならない状況になりました。

 

あと、実際につくることができる人を探さなければならなかった。サービスの構想はあっても、見かけはどうであれ形にしないと何も始まらない。自分も齋藤もエンジニアではない。だからまずはチームづくりから始めないと、という話をしていたと思います。

 

そんな状況にも関わらず1ヶ月後、続けたのはなぜですか?

 

そういうことを2人で議論していくうちに、齋藤が「えぇ、そこまで?」というくらい、めちゃくちゃ頑張るし、強い思いがある人間だ、ということが見えてきました。これに関しては自分がふらりーとに関わり始めてから、去るまで変わりませんでした。

 

そんな姿を目の前で見ていて「なんかもったいないな」ってすごく感じちゃって。こんなに想いがあるのに、やりたいことが全然できていない。目の前にいる人が死ぬ気でやっていて、それが身になっていない、報われていない。助けられるのは自分だけかもしれない。そんな状況を無視できなくて。

 

だから、この人が生き生きとすることが自分の役目なのかもしれない、それを達成するために関わろうってなりました。この人が報われてほしいなっていうのが、自分がふらりーとを続けようと思った理由です。

 

当たり前のことを当たり前にした

ふらりーと イベント写真
 

− 実際、続けてみてどうでしたか?

 

最初の1ヶ月同様、色々なことが次々とありました。

 

その中で一番自分がやったんじゃないかな、ということは「チームをつくること」でした。凄くありがたいことに、知り合いのデザイナーと、その友人のエンジニアが初期の段階で参加してくれました。形だけですが、一応チームができました。でもそこからが結構難しくて…

 

当初、そもそも当たり前のことが全然できませんでした。コミット量によるメンバー同士のすれ違い、時間を守らない、些細なことまで含めると数え切れないほど色々な問題とぶつかりました。

 

自分も代表も社会に出たことがない。だから、何が正解なのかそもそも分からないし、どこか詰めが甘くなる、正解に辿り着くまでの時間もかかる、重大なミスを見逃す。「どうしたらいいんだろうね」、「それは違うと思う」っていうことを逐一話しあってました。実質、チームには自分しか代表に面と向かって言うことができなかったという事情もあり、それも自分の仕事の一つだと思っていました。

 

− 一番苦労したことは何でしたか?

 

自分ができていないかもしれないことを代表に求めることです。

 

うまくいかないことがあった際に、代表とフィードバックしあうみたいな時間を設けることがあったのですが、自分もできてないことを言ってしまうことが結構あって。「自分ができてないことを他人に求めるのって違うよな」って思いつつも、やってほしいことを言わなきゃいけないのはきつかったです。

 

− 生活面はどうでしたか?

 

生活面は今思えば大変だったんですけど、当時辛いって思ったことはあまりありませんでした。目の前のことをなんとかしなきゃいけないってことしか考えていなかったので…。

 

名古屋から東京に来て、住む場所は無いのでオフィスの会議室で寝てました。できることは全部やるしかない、という思いでやっていたので、基本的に寝る時間を削ってました。起床8時30分、9時から働きはじめて夜中の3時に寝る、そんな生活を半年くらい繰り返していました。ちなみに今思えばこの生活は結構恥ずかしくて、寝たほうが断然良い仕事ができたんじゃないかと思ってます。

 

− 辞めるきっかけはなんだったんですか?

 

「代表が生き生きしてるなー」ということをふと感じた瞬間がありました。それから辞めることを考えるようになりました。

 

「建て直し」というと大げさですが、参加当初何もなかった会社が、サービスを出し、多くの方の協力を頂きながら運営できるまでになりました。認知やヒアリング目的でイベントを開くことも増え、小さくても一歩ずつ進んでいる感覚が少しずつですがつくることができました。

 

ふと資金調達が完了したくらいのタイミングで、周りを見渡したら、人も少しずつ入ってきていて、齋藤は自分が入った当初と比べようがないくらい笑うようになりました。

 

そこで、自分はこの会社で最低限の役目は果たせたのかなと思いました。そのタイミングで、会社から一回ちょっと離れたんです。自分が会社にいない状況をつくりました。それでも、ちゃんと会社が回っていた。その時に初めて、自分がいなくても会社が回るようになったんだなっていうのを感じて。次はまた違う段階、違う役目が必要なのかと思いました。自分としては、やっと会社としてスタートラインに立てた、ゼロまでは戻すことができたのかなって思いました。

 

ホームランは打たなくてもいい

名古屋大学 ゼミ生
 

− 会社創業の経験から得られたことはなんですか?

 

めちゃくちゃいっぱいあります。その中でも個人的な話ではありますが、会社の創業を通して「自分の好きなこと」に気づくことができたことは得られたものの中でも大きなものの一つです。

 

強い信念を持っているのに報われていない人や組織を見ると気になって、自分に何かできることはないか、となる。とにかく、「何か変だよね?」ということを改善すること、それ自身が好きだと気づくことができました。

 

目の前にある「おかしいな」、「ちょっと変だな」っていうことは、無視しちゃいけないなって思っています。

立ち止まって一瞬でもいいから考えてみる。ふらりーとでも、ちょっとおかしいよねって思うことを無視しなくて良かった。おかしいなって思ったら、いったん考えてみる。それに対して、ほんのちょっとでも行動してみたりすると、見えていなかったことに気づくことができるのかなと思います。

 

やったことは本当に普通のことしかやってないです。奇抜な施策を考えたり、ホームランを打つことはしていないです。自分が何かやったとか、ゴリゴリ改造したとかではなくて、当たり前のことを、地道に続けていった結果、なんとかスタートラインに立てた。だから何かを変えたいという場面で必ずしもホームランを打つ必要はないんだなって気づきました。

 

目の前のことをしっかりやれば60点くらいはとれる。ある程度はなんとかなる。自分はもともと色々と思いつく能力があるわけでもないし、頭の回転が特別速いわけでもない、コードがめちゃくちゃ書けるわけでもない、だから自分のできる範囲のことを毎日小さく続けていくっていうことをしました。

 

貢献できることなんだろう、自分ができることなんだろうって探して、見つけたらそれに集中する。そういうのがすごく大事だなって思います。

 

あとは、代表のことを信頼していたからこそできたことも多かったなと思います。信じることってすごい大事だなって思いました。齋藤はなんだかんだやってくれるだろうなって気持ちがあったから続けることができたのかなと思います。

 

最高のものを生み出すには、最高のチームから

オーケストラ 最後の演奏会

 

− 将来の夢はなんですか?

 

ずっとやっていたいことは、良い人たちと働き続けたい、良い人たちと関わっていたいということです。良い人って言うのはお互い刺激し合えるような人たち、表面的なコミュニケーションではなく、ダメな点を教えてくれるような人です。そういう人たちとみんなでずっと一緒に仕事をしていきたいです。ふらりーとに関わって思ったのは、組織が悪いと良い物は作れないということです。良いものをつくるには、良いチームで取り組むことが大前提だと思います。

 

「やってみたいは迷信、やってみたは科学」

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− 起業するか、就職するか迷っている学生にアドバイスをお願いします。

 

自分自身が大成功したわけでもないので、あまり偉そうなことは言えないのですが、会社を創業して実感したのは、思いのほか自由じゃないということです。多くの場合、解決したい課題、温めてきたサービスの構想があって起業するのに、そこにだけ向き合える時間って思った以上にないんです。お金のこと考えなきゃいけない。メンバーのこと考えなきゃいけなかったりします。

 

それだったら、人もお金もある程度つかっていいよって言われている、企業に入った方が、実は近道だったりするかもしれないケースもあるのかなと。会社に入ると、もしかしたら同じような思いをもった人がいるかもしれないし、お金の心配もしなくてせず、仕事ができるってすごい幸せだと思います。

 

起業したいとか、何かしたいって一回思ったなら、小さくやってみるのがすごい大事

 

サービス作ってみたりとか、会社入る前にやってみるのが志低くてもとりあえずやってみたいことをやってみたって、ちょっとのことで全然違うと思います。

 

自分がすごく好きな言葉に「やってみたいは迷信、やってみたは科学」というものがあります。

 

やってみた後は、あれが足りなかったとか、改善点が分かって次にもう一段階高い挑戦ができるじゃないですか。やってみない限り、何も分からない。だから、失敗するかもしれないけど、足りなくてもいいんでやってみる。やってみると、難しいと思っていたことが実は案外あっさりできたり、逆に簡単だと思っていたことに思いがけない壁があったり、色々と新たな進展があると思います。

 

志が高い必要なんてなくて、むしろ志低くていいから、とりあえずやってみることが大事なんじゃないかなと思います。

 

グリー株式会社 インターン

 

さいごに読者である学生の方へひとことお願いします

 

「もっと聞きたいことがある」等、相談ありましたら、しばらくは東京にいると思いますのでSNSでいいので、お声がけください。自分もまだまだ何もできていないので、頑張ります!

 

編集後記

 

水谷さん、ありがとうございました!

 

名古屋から東京に来て、会社創業に踏み切った水谷さんの選択は中々出来ない事だなと思います。

 

「やってみたいは迷信、やってみたは科学」

 

あなたも、小さい一歩、踏み出してみませんか?