Leadership

【チャレンジャー偉人伝vol,2田中角栄】真のリーダーの資質とは?本気這い上がり伝説!

By MAVERICK

2015.12.01  

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本気は至る所に落ちている。マジマガです。

2015年9月19日、大紛糾の中、安保法案が可決された。
今回メディアの話題をさらった、SEALDsなどの学生団体をはじめ法案反対派・賛成派ともに大人だけでなく多くの学生も立ち上がったという現象。これまで政治に興味の無かった若い世代の中にも、最近は関心を高めている人が多いのではないだろうか。

日本を率いるリーダーである政治家たちにも注目が集まる今、改めて真に人を率いるリーダーの資質が問われている。

歴史は繰り返すと言うが、ひと昔前にも学生運動が盛んだった時代があることは皆さんご存知だろう。ちょうどその頃、昭和の激動の時代をその力強い行動力で引っ張って行った男がいる。第64・65代総理大臣田中角栄高等小学校卒という学歴から並々ならぬ努力で国家のトップまでのし上がった。

彼の生きざまについて知ることは、リーダーに求められるその変わらぬ資質について、今でも我々に多くの示唆を与えてくれる。過去の偉大な政治家から、なぜ彼らが当時の混沌とした日本を率いるリーダー足りえたのかを学んでみよう。

田中角栄とは何者か。その生涯と人柄

角栄2

田中角栄とはどういう人物なのだろうか。

1918年、新潟県刈羽郡二田村に生まれた角栄は高等小学校を卒業後、土木・建築関係の現場で働く。徴兵され第2次世界大戦を経験後、1947年に新潟県から出馬し当選。自由民主党の結党に参加しつつ力を蓄え、大蔵大臣などの主要ポストを経て1972年7月、角栄はついに総理大臣の座に。ダイナミックな「日本列島改造論」を展開し日本を牽引、日中国交正常化も果たした。

膨大な知識と徹底した行動力から「コンピュータ付きブルドーザー」と呼ばれるパワフルさが売りだったが同時に周囲からの人望が極めて厚く、他人を巻き込んでいく力に長けていた。

そんな角栄の人柄を端的にあらわしているのが、彼が大蔵大臣就任時に大蔵省幹部を前に言ったこのセリフだ。

「私が田中角栄だ。小学校高等科卒業である。諸君は日本中の秀才代表であり、財政金融の専門家ぞろいだ。私は素人だが、トゲの多い門松をたくさんくぐってきて、いささか仕事のコツを知っている。……一緒に仕事をするには互いによく知り合うことが大切だ。われと思わん者は誰でも遠慮なく大臣室にきてほしい。何でも言ってくれ。上司の許可を得る必要はない。……できることはやる。できないことはやらない。しかし、すべての責任はこの田中角栄が背負う。以上」

「全ての責任は背負う」。
今我々が聞いても格好良い、ついて行きたくなる一言だ!

そう、いつの時代もリーダーは自信に溢れ、他人が自然とついて行きたくなってしまう。人を巻き込めるリーダーは、そんな魅力的な人なのだ。

非エリートの総理大臣、田中角栄を生み出したのは弱者の立場だった

角栄3

そんな角栄の魅力は、実は自身の出自の弱み・コンプレックスから生まれている。

角栄は姉2人と妹4人を持つ、7人兄弟で唯一の男だった。まだまだ男尊女卑の強い時代に『女の中の男』として育ったことは彼の弱者への視点を育てたのだろう。

また名演説家として知られる角栄だが幼いころは吃音に苦しんだ。彼は浪曲の浪花節を真似て練習することでそのどもりを直したという。残っている動画を見ても、とうてい吃音だったとは思えない彼の堂々たる喋りは周囲を引き付けてやまなかった。

さらに最も特筆すべきはやはり高等小学校卒という学歴だろう。 高等教育を受けず、国の政治の中枢にまでのぼりつめた角栄は、非エリートの総理大臣としてその地位を唯一無二のものとした。

ここまで来るのに無理をした。無理をしなければここまで来れなかった

角栄4
しかしこのような角栄の弱みやコンプレックスは自然と克服されたわけではない。そこには並々ならぬ努力、他人の2倍、3倍の仕事量をいとわない姿勢があったのである。

高等小学校を卒業後、角栄は土木派遣所で働きながら工業学校の夜間部で勉強した。毎日朝5時に起床して6時までに掃除を済ませ、6時~17時は派遣所での労働。18時~21時まで授業を受けて明日の仕事の準備を行うので、就寝は24時をまわった。3~4時間の睡眠時間でも角栄は勉強と仕事を懸命に続けた。

その後海軍兵学校を目指した角栄は仕事を続けながら可能な限りの時間を勉強に充てた。トイレの時間も勉強を欠かさず、広辞苑や英語辞典のページを破ってはトイレで覚えたという。

母の病気で海軍を断念した角栄は次に建築事務所を立て、6時に起きて24時まで働いた。通常の10倍近くの注文を受け、限界まで仕事をした。そのおかげで角栄は一人で測量から工事監督までをこなせるようになった。ここでの経験は、工業化を推進した『日本列島改造論』に確実につながっているのである。

当時を振り返り、角栄はこう語っている。

「俺は、ここまで来るのに無理をした。無理をしなければここまで来れなかった」

現代では「無理はよくない。」そう言う人も多い。
しかし、無理をしなければ登れない頂もあるのだ!

楽な道は、くだらない人間への第一歩だ

名称未設定

真のリーダーに求められるものは、いったい何だろうか? 金か、知性か。

いや、それだけはない。それらも含めた人を惹きつける魅力、人間力だ。人間力とは、その人の「生き様」全て。角栄は、自分の弱みやコンプレックスを克服し、自信をつけるためならどんな辛いことでもこなしてきた。そのための努力や挑戦によって人間力が向上し、人を惹きつける魅力になる。

あなたが、人を惹きつける魅力がまだ自分に無いと感じているとしたら、それは努力や挑戦の量が足りていないのかもしれない。そのためには苦しそうな道、整っていない道、逆境や劣悪な環境に、あえて身を置いてみるのも良い。

人間には二大欲求がある。安楽の欲求と、充実の欲求だ。そして無意識でいると、必ず楽なほうに流れていくのも人間だ。

できれば自分が責任を負いたくない⇔自分が責任を持って取り組む!
面倒なことは避けたい⇔面倒なことから逃げない!
リスクをとってチャレンジする意欲は無い⇔今までやったことのないものにもチャレンジする!

そうすることで能力が向上し自分への信用が増し、人間力が身についていく。成長意欲のある人の周りには、同じく成長意欲のある人たちが着いて行く。そうして自然にリーダーとなっていくのだ。

今の日本のリーダーたちは、どうだろうか?政治の世界だけではない。
いつの時代も、どの世界でも、人を動かす人=リーダーが求められていることには変わりない。
田中角栄に見る真のリーダー達の資質から学び、私たちもまずは自らが成長し続けるというスタンスを意識して日々行動していきたい。

チャレンジャー偉人伝vol.1はHONDAでおなじみ本田技研工業の創始者である本田宗一郎氏を取り上げている。こちらも合わせて読んでほしい。